愛知県碧南市出身。
子どもの頃から幼稚園の先生になりたいと思っていたが、小学校高学年の時に祖父が病院へ入院したことをきっかけに看護師にも憧れを持つ。

中学２年の時、仲の良い友だちと将来の夢を語り合い「幼稚園の先生になりたい。でも看護師さんにもなりたい」と、迷いに迷う。そして出した答えが「小児科の看護師さんになれば一石二鳥！」という安易な発想で看護の道を志す。

そこにはがんの子どもたちも沢山いて、最期まで病気と闘い抜くところであった。
病気との闘いは壮絶であり、とにかく最期のそのときまで頑張りぬいた子どもたちがいた。

その小児病棟での子どもたちとの出会い、看取りを重ねることで、ホスピス・緩和ケアについて関心を抱き、勉強がしたいという想いが募った。
そんな頃、病院移転に伴い緩和ケア病棟の開設が決まり、準備委員の一員として緩和ケア病棟の立ち上げに参画し緩和ケア病棟で働くことができた。

緩和ケア病棟ではいのちと向き合い、生きる意味を問い、自分の存在が揺らぎ苦しむ人たちと出会い、医療の側からだけでなく、宗教の側から医療や生老病死を見てみたいという思いが募っていった。そこで、長年勤めた病院を退職し高野山尼僧学院にご縁を賜った。尼僧学院では仏教や密教、弘法大師空海の教えを学び、四度加行という修行を行った。そして尼僧学院卒業後は高野山大学にスピリチュアルケア学科ができ１期生として学ぶ機会を賜った。

卒業後、長野県飯田市にある飯田女子短期大学看護学科へご縁を賜り教育の現場へ。
認知症の母を介護していた父ががんを患い、愛知県の実家へ戻るがその4ヶ月後に父は他界し母と二人の生活が始まる。

母とはすったもんだしながら二人三脚で生活を5年間送ったが、認知症の進行により在宅での生活は困難となり奈良県の施設に入所した。 母との生活は泣いたり、笑ったり、怒ったり…とにかくいろんな事件が起きて、でも最後は笑って仲直り。そんな認知症の母から学ばせてもらったことは計り知れない。そして今思えばかけがえのない尊い時間であり宝物になった。

父がいなくなり、母もいなくなり、思い出いっぱいの家はもの寂しく虚しく、そこで家を出る決意をした。そんなころ、再び高野山にご縁を賜り高野山での生活が始まり現在に至る。